病院や歯医者に行くと、お金がかかります。風邪をひいたときやけがをしたとき、薬を買うこともあります。こうしたお金を少しでも取り戻せる方法があります。それが「医療費控除(いりょうひこうじょ)」です。
これは、1年の間に使った医療費がある金額をこえると、税金の一部が戻ってくるしくみです。うまく使えば、お金を少しでもへらさずにすみます。
医療費控除(いりょうひこうじょ)ってなに?
医療費控除とは、病院代や薬代の一部を税金から引いてもらえるしくみです。これを使うと、支払う税金が少なくなり、お金が戻ることがあります。
例えば、病院での診察代、歯医者での治療代、薬を買ったときの費用が対象です。
どんなお金が対象になる?
医療費控除の対象になるのは、次のようなお金です。
- 病院や歯医者での診察代や治療費
- 風邪薬や痛み止めなどの薬代
- 出産にかかるお金
- 入院費や手術費
- マッサージやはり治療(病気やけがをなおすためのもの)
- 通院のためのバスや電車代
ただし、美容のための手術や健康診断の費用は、基本的に対象になりません。
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びょうきをなおすためのお金=いりょうひだよ。美をついきゅうするおかねはいりょうひではないよ!
どれくらいお金が戻るの?
医療費控除を受けるには、1年間で使った医療費が10万円(または収入の5%)をこえたときに使えます。
たとえば、15万円かかった場合、そのうち5万円が控除の対象です。そして、この金額に応じて税金が安くなり、結果としてお金が戻ってくることがあります。
どうやって手続きをするの?
医療費控除を受けるためには「確定申告」が必要です。これは、毎年2月から3月に行われます。税務署に行って書類を出すか、インターネットで申告もできます。必要なものは次のとおりです。
- 病院や薬局の領収書(もらったら大事にとっておく)
- 通院のためのバスや電車代の記録
- マイナンバーカードや身分証明書
- 銀行口座の情報(お金が戻る場合に必要)
最近は、スマホで領収書を写真にとって保存することもできます。
家族の医療費もまとめられる!
医療費控除は、家族全員の医療費をあわせられます。
たとえば、子どもが病院に行ったり、親の薬を買ったりしたお金も合計できます。1人の医療費が少なくても、家族全員分を足せば10万円をこえることもあります。
また、医療費がそこまで高くない人でも、特定の薬を買うと税金が安くなる「セルフメディケーション税制」があります。これは、決められた種類の市販薬を一定額以上買ったときに使えます。風邪薬や胃薬などが対象になっていることが多いです
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ドラッグストアなどでうっている薬の箱をみると、セルフメディケーションの対象か?がきさいされているよ!
まとめ
- 病院や歯医者の費用、薬代は医療費控除の対象
- 1年間で10万円以上使った場合、税金が戻ってくることがある
- 家族全員の医療費を合計して申告できる
- 領収書は捨てずに、確定申告のときに提出する
- 市販薬を買った場合、別の制度で税金を安くできることがある
医療費控除を知らないと、もらえるお金を逃してしまうこともあります。病院や薬局を利用したら、レシートをとっておくとよいですね。