家族のだれかが亡くなると、その人が持っていたお金や土地、家などの財産は、残された家族にわたります。このしくみを「遺産相続(いさんそうぞく)」といいます。
このお金を….
- どのように分けるのか?
- だれが受け取れるのか?
を知らないと、家族でトラブルになることがあります。今回は、遺産相続の基本をやさしく説明します。
遺産相続とは?
遺産相続とは、家族が亡くなったときに、その人の財産を引きつぐしくみです。亡くなった人が持っていたお金、土地、家、車などが、家族や親せきにわたります。この相続には、だれがどれだけ受け取るのかは、決まりがあります。
遺産を受け取れる人はだれ?
遺産をもらえるのは、亡くなった人の家族です。ふつうは、亡くなった人の子どもや妻(または夫)が受け取ります。もし子どもがいない場合は、親や兄弟(きょうだい)が受け取ります。
だれがどのくらい受け取るのかは「法律(ほうりつ)」で決められています。たとえば、亡くなった人に妻と子どもがいる場合は、妻が半分、子どもが残りの半分です。
遺言書(ゆいごんしょ)がある場合
亡くなった人が「遺言書(ゆいごんしょ)」を残していた場合は、その内容にそって遺産が分けられます。遺言書とは「自分が亡くなったあと、財産をどのように分けるか」を書いたものです。これがあると、家族のあいだで争いを防げます。
ただし、遺言書があっても、法律で決められた分け方がまったく無視されるわけではありません。たとえば、ある家族にまったく財産がわたらないような内容の遺言書は、あとで見直されることもあります。
相続税(そうぞくぜい)のことも考えよう
遺産を受け取るときに、「相続税(そうぞくぜい)」という税金がかかることがあります。これは、受け取る財産の金額が大きい場合にかかるものです。
すべての人が相続税をはらうわけではありません。日本では、あるていどの金額までなら税金がかからないようになっています。=2025年2月現在:3600万円以上
もし相続税がかかる場合は、税金をどのようにおさめるか、事前にしらべておくと安心です。
遺産相続のトラブルをさけるために
遺産相続は、お金のことがからむため、家族や親せきのあいだでトラブルになることが多いです。
たとえば、「だれがどれだけもらうか」で意見が合わなかったり、「財産がどこにあるのかわからない」などです。
こうしたトラブルをさけるためには、亡くなる前にしっかり話し合っておくことが大切です。たとえば、親が元気なうちに「遺産をどうするか」「遺言書を書くか」などを決めておくとよいでしょう。
また、亡くなったあとに、家族がスムーズに相続できるように「どこに何があるのか」をまとめたノートを作っておくのもおすすめです。銀行口座、土地の書類、保険の情報などを、わかりやすく書いておくと、家族が困らずにすみます。
まとめ
- 遺産相続とは、亡くなった人の財産を家族が受け取ること
- だれがどのくらい受け取るかは、法律で決まっている
- 遺言書があると、財産をどう分けるか決めやすい
- 相続税がかかることもあるので、しらべておくとよい
- 家族で話し合って、トラブルをさけることが大切
遺産相続のことは、ふだんの生活ではあまり考えないかもしれません。ですが、大切な家族のお金を守るために、しっかりしらべておくことが大事です。今のうちに準備をしておけば、もしものときに家族が安心してすごせます。