仕事が終わる時間をすぎて働いたとき、もらえるはずの残業代がへらされていませんか? もし、会社が「〇分以下の残業はカウントしない」と言っているなら、それは法律違反の可能性がたかいです。
残業代は、1分でも働いたら、その分をきちんともらう権利があります。会社が一定時間以下の残業を切り捨てているなら、それは違反です。
この記事では、残業代がどのように計算されるのか、どんなルールがあるのかを説明します。
残業代は1分単位で計算しないといけない
日本の法律では、働いた時間ぶんの給料をもらうのが基本です。これは、残業をしたときも同じです。
たとえば、定時が夜6時で、そこから15分だけ仕事をした場合、この15分ぶんの残業代をもらう権利があります。会社が「30分未満の残業はカウントしない」「5分未満の残業はカウントしない」と言うのは、違法です。
厚生労働省のルールでは、残業時間は1分単位で計算しなければならないと決めています。どんなに短くても、残業をしたら、そのぶんの給料を払う義務があります。
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根拠となる法令は、労働基準法24条「全額支払いの原則」だよ!
残業代を切り捨てている会社は違法
一部の会社では「〇分以下の残業はカウントしない」とルールを作っていることがあります。たとえば、「5分以下の残業は切り捨てる」などです。
しかし、これは法律違反です。会社が勝手にルールを作って、働いた人にお金を払わないのは許されません。かりに毎日5分の残業を切り捨てられると、1か月で100分以上もただ働きをすることになります。これは大きな問題です。
会社が「少しぐらいならいいだろう」と思っていても、法律では「少しでも働いたらお金を払わなければならない」と決められています。
残業代をもらうために知っておくべきポイント
会社が残業代を正しく支払っているか確認するために、次のポイントをチェックしましょう。
1. 自分の働いた時間を記録する
会社が残業代をきちんと払っていない場合、自分の働いた時間を記録しておくことが大切です。タイムカードや勤怠システムの記録を確認したり、スマホのメモなどに働いた時間を書いておくとよいでしょう。
2. 会社のルールを確認する
「〇分以下の残業はカウントしない」などのルールがあるかどうかを、会社の就業規則で確認します。もし、こうしたルールがあったら、違法です。
3. 会社に確認する
もし、残業代が正しく支払われていないなら、会社に確認してみましょう。多くの場合、会社の経理担当者や上司に相談することで解決できます。
4. 労働基準監督署に相談する
会社に話しても対応してもらえない場合、労働基準監督署に相談ができます。労働基準監督署は、働く人の権利を守るための機関で、会社が違反をしている場合に指導をしてくれます。
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労働基準監督署はこちらで確認できるよ!
よくある会社の言い訳とその答え
残業代を払わない会社は、いろいろな言い訳をしてきます。しかし、それらの言い訳には根拠がありません。たんなる戯言(たわごと)なのでだまされないようにしましょう!
1.「少しの時間だから払わなくていい」
→ ダメです。法律では1分単位で支払う義務があります。
2.「就業規則に書いてあるから問題ない」
→ ダメです。会社のルールより法律が優先されます。違法なルールは無効です。
3.「みんな同じだから仕方ない」
→ ダメです。みんなが受け入れているかどうかは関係なく、法律で決まっています。
4.「働くのが好きで残っているだけでしょ?」
→ ダメです。上司の指示がなくても、仕事をしていれば残業です。
残業代をもらえないとどうなる?
残業代をもらえないと、働く人にとって大きな問題になります。長時間働いても給料が増えず、生活が苦しくなることもあります。また、会社が違法なルールを続けていると、ほかの人も不公平な扱いを受けます。少しでもおかしいと思ったら、早めに行動することが大切です。
まとめ
- 残業代は1分単位で支払われるべきで、切り捨てるのは違法
- 会社が「〇分以下の残業はカウントしない」と決めるのはルール違反
- 自分の働いた時間を記録し、会社の対応をチェックすることが大事
- 会社が対応しない場合は、労働基準監督署に相談できる
- 法律では、働いた時間ぶんの給料をもらう権利がある