ある日、会社の人が「きょうで仕事はおわりです」といったら、どうしますか?とてもびっくりしてしまいますね。でも、安心してください。日本には、会社がとつぜんクビにできないルールがあります。会社はちゃんとした理由がないと、クビにはできません。そして、クビにするときには、まえもってしらせるか、お金をわたすきまりがあります。この決まりを「解雇予告」や「解雇予告金」と言います。
クビにするときのルール
会社が人をやめさせるときは、すくなくとも「一か月まえにしらせる」か「解雇(かいこ)よこく手当(てあて)」をわたさなければいけません。もし、このルールをまもらなかったら、会社はダメなことをしていることになります。
たとえば、会社の人が「あなたはもう来なくていい」ととつぜんいったとします。でも、あなたが仕事でわるいことをしていないなら、それはとつぜんのクビであり、ルールいはんです。会社には「どうしてクビにするのか」をせつめいするぎむがあります。そして、それを一か月まえにしらせるか、できないなら、お金をわたすきまりになっています。
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いっかげつまえにつたえるか。 いっかげつぶんのきゅうりょうをだすかのどちらかです!
解雇よこく手当とは?
会社は、きゅうにクビにすることはできません。でも、どうしてもすぐにやめてほしいときは、かならず「解雇よこく手当」をわたさなければいけません。このお金は、一か月分のきゅうりょうとおなじです。
たとえば、会社が「10日ごにやめてください」といったとき、のこりの20日分のきゅうりょうをはらわなければなりません。
もし、あなたがとつぜん「クビです」といわれたのに、このお金をもらえなかったら、会社に「解雇よこく手当をください」といっても大じょうぶです。応じてくれないときは、労働基準監督署(ろうどうきじゅんかんとくしょ)にそうだんしましょう。
とつぜんクビになることはある?
でも、すべての人が「解雇よこく手当」をもらえるわけではありません。たとえば、会社でおおきなルールをやぶったり、会社におおきなそんがいをあたえたりした人は、すぐにクビになることもあります。そのときは、お金をもらえないこともあります。
もし会社が「あなたはルールをやぶったからクビです」といったら、まずは本当にそうなのかをかくにんしてください。会社がまちがっていることもあるからです。
クビになったらどうする?
もし、会社から「きょうでおわり」といわれたら、まず「解雇理由(かいこりゆう)しょうめい書」をもらいましょう。これは、会社が「なぜクビにするのか」をかいたものです。これがあれば、あとでクビがルールいはんだったのかをしらべられます。
それから、労働基準監督署(ろうどうきじゅんかんとくしょ)に行くのもよいです。ここは、働く人をまもるためのばしょです。会社がまちがったことをしていたら、しどうしてくれます。
クビをふせぐためにできること
会社のけいえいがわるくなったり、じょうしと気が合わなかったりして、クビになることがしんぱいな人もいるでしょう。そんなときは、つねに会社のルールをまもるようにしましょう。たとえば、仕事をきちんとやる、時間をまもるなどです。
それから、自分がやった仕事をメモしておくのもよいです。もし、会社がとつぜんクビにしようとしたとき、「わたしはまじめに働いていました」としょうめいできます。
まとめ
- 会社は「一か月まえにしらせる」か「解雇よこく手当」をはらわないとクビにできない
- 「解雇よこく手当」は、最低でも一か月分のきゅうりょうとおなじ
- とつぜんクビになることもあるが、ルールいはんでないかをかくにんする
- 会社に「解雇理由しょうめい書」をもらい、労働基準監督署にそうだんする
- 仕事をまじめにし、記録をのこしておく